兵庫県よりＫ様の２００７ｙエスカレード ＡＴ変速不良点検にてご入庫いただきました！
チェックランプはまだ何も灯いていませんが、ＡＴが変速時一瞬滑ったり、タイムラグがあったり・・・
特に症状がわかりやすいのはＡＴＦが固く油圧が上がりきらない冷間時。
幸いまだシフトさえ変わってしまえば滑るような事はありません。
このモデルのエスカレードに積まれるのは、、、
４速の４Ｌ６０Ｅを長く使用してきたＧＭが満を持して２００６年にデビューさせた６速の電子制御型トランスミッション６Ｌ８０です。
早速、テスターを使って指示されるシフトタイミングなどのデータを一通り確認した後、
ＡＴのオイルパンを開け、バルブボディを外します。
バルブボディからソレノイド、モジュール、センサーなどが取り付けられる電子制御部分を外し、
上下２段重ねになっているバルブボディを分解します。
このアルミの迷路のような部品がバルブボディですが、
電子制御されたソレノイドを動かしてオイルの流れる通り道を切り替えて変速しています。
髪の毛ほどのゴミ1個でもココに入れば即シフト不良となるようなとてもシビアな部分です。
そして今回のシフト不良の原因はこのチェックボール。
昔のＡＴのようなスチール製ではなく樹脂製が使われているので、
すり減って小さくなったり、変形する事で本来せき止められるはずの油圧が抜けシフトが遅れたり、滑ったりの症状が出ます。
写真では分かりませんが６個のうち３個は小さかったり、微妙に変形しています。
原因が分かれば、この迷路の一つ一つを綺麗に掃除して、新油をなじませた後
新品のパッキン類を使用し規定のトルクで組み上げます。
そして新品のフィルターに替え綺麗にしたパンを取り付けてＡＴＦを入れれば完成！です！！
今は基本は無交換と言われているＡＴＦですが、このシビアな部品の中を常に流れている事を考えれば、定期的な交換が必要な事は一目瞭然ですね！
症状が出始めている方、他社でリビルト品に積み替えるしかないと言われた方は是非ご相談下さい！
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